あちら側のローカルアプリ化(SSB)

いろんなサービス(Gmail,紙copy.net, ブログ編集ソフト)がWebから利用できるようになって便利だが、なんだかどれもバリバリ使う気になれなかった。
理由は、ブラウザ上での作業が割と不便だったため。

  • 他のタブを開いたり閉じたりしているうちにうっかりそのWebサービスのタブも消してしまう。
  • 別Windowにしていても、所詮はブラウザ。アイコンや見栄えが同じなのでやっぱりうっかり消してしまう。
  • メールのリンクをクリックすると、既に開いているタブ/ウィンドウでリンクが開かれてしまう場合がある(たいていは新しいウィンドウ/タブが開くが、すでに開いているものが上書きされてしまう場合がある 特にIE)。

スムーズかつ使い勝手の良いWebアプリも、所詮ブラウザから見ると単なる1URLなので、扱いが適当。WORDはクラッシュするか自分がファイルを閉じない限り消え去ることはないし、ファイルを未保存で閉じようとすると警告してくれるが、ブラウザ内のWiki編集ページは常にクラッシュと隣り合わせ。「まだ保存してないけどいいか?」と聞いてくるサイトもあるが、そうでないものも多い。
さらに、これも大きいかもしれない

  • 他のローカルアプリと起動方法が違う。ブックマークバーから「開く」のとスタートメニュー/Dockから「起動する」のは心理的な意気込みがなんか違う。

Google Chromeで一番「!」と思ったのは、「アプリケーションのショートカット」。今見ているサイトのショートカットがスタートメニュー、デスクトップ、クイック起動に作成される。
インストールされた「アプリケーションのショートカット」は、常に独立したウィンドウで起動される。戻る/進むなどのツールバーも表示されないし、URLも表示されない。よく考えたら必要ない。タスクバー上でも異なるアイコンで表示されているし、Alt+Tabでの切り替え時もわかりやすい。見た目にはほぼ独立したアプリ。うっかり閉じてしまう”クラッシュ”の危険性も比較的低い。
正直これをやってデスクトップに侵入したいからChrome作ったのではないかとも思う。

このように特定のサイトだけ見るブラウザをSSB(Site Specific Browser)と呼ぶらしい。

Webサービスを使ってる」感が大分なくなって、本当のローカルアプリケーションとの垣根が見た目上ひっそりと消えて来た感じ。
Nativeアプリを作る理由が大分なくなってきた。「こちら側からあちら側」ってこうやって進行していくのか。やっと半分理解できた。

Firefoxでは、PrismでSSBができる(というか、こっちが先?)。

Safariは次のバージョンであるSafari4から「Save As Web Application」として実装されるらしいが、すでにその前身?であるFluidというアプリがかなり上手くやってのけるようだ。動画を見た限り、メニューアイコン(MenuExtra?)への登録までできるし、
相当出来は良さそう・・。→hatenaの投稿管理ページをSSB化してみたが、どこまでこのアプリで開くか1工夫必要みたい。
Fluid

IEはどうなんだろう。会社の業務Webが増えてきたからIE用にも一つ欲しいが見つからない。